作成日:2018年09月17日

親権はどちらがとるべき?親子関係はどう変わる?

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離婚の時によく考えるべき問題の1つに「親権」の問題があります。親権を父親がとるか、母親がとるかは夫婦にとって重要な問題です。離婚においては、親権で揉めてしまい、なかなか離婚自体が成立しないこともあります。

 

親権は父親がとって方がいいのでしょうか。それとも、母親がとった方がいいのでしょうか。両親のどちらが親権をとるかによって親子関係や子供の生活は変わってくるのでしょうか。離婚における親権問題を解決する上で知っておきたいチェックポイントをまとめました。

 

 

■親権によって親子関係も変わる

 

離婚したら子供の生活が変わるか。親子関係は変わってくるか。この疑問に関しては「変わります」という答えです。

 

夫婦が離婚すると、基本的に別々に生活します。中にはかつてのパートナーとは一生会わないという人もいます。離婚前は父親と母親がそろっていたはずなのに、離婚を機にほとんど顔を合わせることがなくなる。子供にとって、これは劇的な生活の変化です。顔を合わせる頻度が少なくなれば、相応に親子関係にも影響が出る可能性が高いと考えられます。

 

たとえば、今までお父さんとお母さんと一緒に暮らしていた子供がいたとします。子供は毎日、両親が一緒の姿を見ていました。父親が仕事に行く姿や、母親が夕飯の準備をする姿を見て育ちました。父母は離婚することになり、親権は母親がとり、母親と2人で生活することになりました。すると、今まで当たり前のように目にしていた父親の姿もほとんど目にすることがなくなり、父親が仕事に行く姿を見る機会も少なくなりました。

 

子供にとって「両親との生活」だった日々が、離婚を機に「お母さんとの生活」に変わるのです。自然と父親との親子関係が変わります。そして、それによって、子供の父親に対する感情や関係も、離婚後の生活に合わせて変わってくることが考えられます。

 

 

■親子関係や生活を考えて親権をどちらがとるべきか

 

親子関係が変わり、生活も変わる可能性が高い。だからこそ、父母のどちらが親権をとるかは、慎重に考える必要があります。

 

具体的には、「住居」「育児にかける時間」「子供の年齢」「子育てへのフォローが見込めるか」「生活費や養育のための資金」という5つのポイントをよく考え、どちらが親権をとるべきか決めることが重要です。

 

 

  • 住居と親子関係

親権をどちらがとるかを決める上で重要になる1つ目のポイントは、住居です。持ち家があり、夫婦のどちらが住むのか。あるいは、持ち家を手放し、新しい住居を探すのか。大人にとって家(住居)は大切な問題ですが、子供にとっても大切な問題です。

家と子供の学校までの距離などを考えることも大切です。家庭環境も変わり、学校や通学の環境も変わるからです。子供にとってより良い家(住居)を用意できる側が親権をとる方が、子供の生活にはプラスであると考えることができます。

 

 

  • 時間と親子関係

育児にかけることができる時間も、親権をとる上で重要なポイントになります。

たとえば、父親と母親のどちらも親権を主張していたとします。母親は日本国内で定時に終わる仕事をしていました。対して父親は国外を飛び回り、帰国すら不規則な仕事をしていました。この場合、子供にかけることのできる時間という側面で考えれば、母親が親権をとるべきだと考えることもできるのではないでしょうか。

親権をとった以上、子供にかける時間を捻出することが必要です。今までどれだけの時間をかけたかも重要ですが、離婚後にどれだけ子供に時間をかけることができるかもポイントになります。

 

 

  • 年齢と親子関係

子供の年齢も、親権をとる上でのポイントになります。

たとえば、子供が赤ちゃんだった場合、子供にかける時間や住居というポイントをより深く考える必要があります。対して、子供の年齢が高校を卒業する間近で、進学のために家を出るという状況であれば、赤ちゃんより子供にかける時間や離婚後の住居が重視されないことでしょう。しかし、大学の学費や生活費を考えなければならないため、まとまったお金を捻出することができるかどうかは、親権をどちらがとるべきかを考える上で重要になると考えられます。

子供の年齢によっても親権をどちらがとるべきか、考え方が変わります。そして重視されるポイントが変わってきます。

 

 

  • 子供へのフォローと親子関係

子供が幼い場合、仕事などの時に子供をフォローしてくれる存在はいるのか、子育てを手伝ってくれる存在がいるかどうかは、親権をとる時のポイントの1つになります。

たとえば妻側の両親が子育てへの参加を快諾しているなどの場合、フォローしてくれる存在も考慮してどちらが親権をとるべきか考えることになります。

 

 

  • お金と親子関係

子供のためのお金を用意できるか、安定した所得があるのかもポイントになります。

妻と夫のどちらが親権をとるか話し合いました。妻は専業主婦で、これから就職などの取得を得る術を探さなければならない状況だったとします。対して夫は安定した所得がありました。この場合、子供を育てるためのお金を考えて、夫が親権をとることも考えられます。

 

 

■最後に

 

親権に「父母のどちらがとるべき」という決まりはありません。父母のどちらが親権をとるべきなのかは、家族の現状や父母の子供との関係性、そして離婚後の子供の生活を考えて決めるべき問題です。

 

家族のかたちは家庭それぞれです。親権の問題も100の家庭があれば100の家庭の事情を考慮して、それぞれの家庭に即して決めることが大切です。親権のことで迷ったり、疑問に思ったりすることがあれば、早めに弁護士に相談し、疑問や迷いをクリアにしておくようにしましょう。