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2020.09.04
離婚・男女問題

離婚相談を弁護士にする際に準備しておくとよい4つのポイント

 

離婚相談を弁護士にする,というのは気が重い事かと思います。

しかし,離婚は人生の一大事。弁護士に離婚相談したいけど何から話したらいいか,何を聞いたらいいのかわからないまま,時が過ぎてしまってはいけません。

「夫(妻)が浮気をした」,「夫(妻)が家事をしない,育児をしない」,「夫(妻)のモラハラがひどい」

人が離婚を決意する理由は様々ですが,離婚をしようと心に決めたとき,子どもがいれば親権,養育費,面会交流,子どもがいなくても慰謝料,財産分与,年金分割,など離婚に向けて弁護士に相談して解決すべき問題はたくさんあります。

しかし,離婚問題は,夫婦の感情的なもつれから生じることが多いですから,当事者間で冷静なお話合い,というのはなかなか難しいものです。かといって,話し合いをおざなりにしてしまっては,思わぬ不利益が生じることがあります。

離婚後の人生を平穏無事に過ごせるように,後悔しないように,納得いく形で解決するためには,弁護士の離婚相談を活用してほしいと思います。

 

とはいえ,法律事務所での離婚相談は時間が限られます。多くの事務所では離婚相談に限らず,初回相談は30分~1時間に限り無料というところもありますが,限られた時間を有効に使うためには事前準備が必要不可欠です。

(弁護士法人なかま法律事務所では,離婚相談は初回に限り時間無制限で無料で対応しておりますが,事前にご準備頂いた方が,より具体的なアドバイスが可能です)

そこで,この記事では,弁護士に離婚相談をする前に,知っておくべきこと,用意しておくとよいこと(モノ)をご案内していきます。

 

 

1 離婚相談で準備しておくとよいモノ

法律事務所で弁護士に相談をする。それだけで緊張してしまうという方は多く、緊張してしまって、うまく話せないとご心配でしょう。

ですので、前もって弁護士に相談したいことをご自身で整理しておきましょう。以下のような事実関係の資料や弁護士が養育費や婚姻費用、財産分与の具体的な金額を算定するために、以下のような資料を用意しておくと、お話ししやすいですし、より適切なアドバイスが得られます。

箇条書きのメモ書き程度で結構ですので、是非作成してみてください。

  1. 婚姻から離婚を考えるに至るまでの時系列メモ
  2. 収入資料
  3. 財産資料
  4. 離婚事由の証拠
  5. 弁護士に質問したいことメモ

 

2 離婚相談前に考えておくとよいこと

離婚の協議は、対立するお互いの要求をどう摺り合わせていくかが大事ですから、うまくお話を進めるポイントは、譲れないポイント(親権など)、条件次第で譲ってもいいポイント(面会交流や慰謝料など)を明確にすること、です。後者については弁護士のアドバイスを受けて明確にしていってももちろん問題ありません。

  1. 自分の希望を明確にする
  2. 複数の希望がある場合は優先順位をつけておく

 

この2点を意識してご相談いただくとよいでしょう。

 

3 弁護士に聞いておくべきこと

ご依頼を考えている方であれば、気になるのはやはり費用でしょう。いい弁護士は依頼を受けた場合にかかる費用を具体的に説明できます。逆に,委任契約書を作ろうとしなかったり,弁護士費用の案内が曖昧だった場合は,依頼しないことが賢明です。

また,弁護士であれば,相談者のお話を傾聴し,ご不安を解消することはもちろん大切ですが,それだけでは解決になりません。離婚事件に精通している弁護士であれば,ご相談者様のケースにおいて,ご相談者様の希望が通るかどうか,また相手方の主張が妥当かどうか,裁判所がどのように判断するかどうか,あなたにとって有利なことも不利なこともちゃんと説明することができるはずですし,それこそが法律相談の肝なのです。

特に,依頼を受けようとするがあまり,ご相談者様にとって都合の良いことだけを殊更説明する弁護士もいるかもしれませんが,これも気を付けた方が良いでしょう。依頼者との信頼関係を築くには,依頼者にとって不利な事情もちゃんと説明すべきです。

「ご依頼頂いた場合は,こういった手順で進めていきましょう,ご希望については,これとこれは認められる可能性が高いけれども,この点は難しい,なので,こういった提案をしていきましょう」という具合に,今後の見通しをわかりやすく説明してもらえるかどうか,ご相談の際は,意識しておくとよいでしょう。

  1. 今後の見通しをできるだけ具体的に教えてもらう
  2. 自分の希望が通る見込みを聞く
  3. 依頼した場合の費用を具体的に教えてもらう
  4. 取るべき具体的行動・明確な行動指針を示してもらう

 

上記4点を覚えておきましょう。

4 ご相談の際に注意しておくとよいこと

離婚は,夫婦,子供,ひいては親族の様々な感情が入り混じって紛争が深刻化することが少なくありません。相談にいらっしゃる時も,配偶者に対する怒りや子供に対する想いが先走って,感情的になってしまう方もよくいらっしゃいます。

もちろん,法律相談の場で思いの丈を吐き出していただいても構いませんが,それだけで終わってしまうと,法律相談ではなくカウンセリングになってしまいます。弁護士の法律相談に期待するのは法的なアドバイスであって,カウンセリングそのものではありません。

ですので,法的判断に必要な客観的事実を冷静にお話しいただくことにご留意いただけると,弁護士としては限られた時間で適切なアドバイスができますので,覚えておいていただければと思います。

  1. 客観的な事実をお話頂くこと
  2. 冷静になることを心がけること
  3. 都合の悪いこともありのまま話すこと

 

上記3点,覚えておきましょう。