作成日:2018年03月22日

「子はかすがい」って本当?子どもがいる夫婦といない夫婦の離婚の違い

gahag-0114510757

 

「子はかすがい」という言葉があります。

「夫婦仲が悪くても子どもが間を取り持ってくれる」「夫婦の縁を子どもが守ってくれる」という意味の言葉です。実際に夫婦の喧嘩には周囲からよく言われる言葉です。実は離婚問題においては,子はかすがいとも言い得ます。

子どものいる夫婦といない夫婦の離婚はどこが違うのか解説し、夫婦の危機に使われる言葉がなぜ本当なのか見て行きましょう。意外な離婚の側面が見えるかも?

 

 

子どものいる夫婦といない夫婦の離婚の違い


 

子どものいる夫婦といない夫婦の離婚は,子供のことを話し合わないといけません。子どものいない夫婦は親権について取り決める必要がありませんが、子どものいる夫婦はどちらが子どもを引き取るか,また養育費をどうするか,引き取らなかった親が子どもと面会するルールはどうするかなど決めなければいけません。離婚届には親権について記載する欄があるため「子どものことは後でいいからとりあえず離婚する」ということはできません。

 

他方で,子どもがいることによって「離婚を回避できる可能性」もあります。「子供のために両親が一緒にいたほうがいい」「子供のために我慢しよう」という考え方は皆さん腑に落ちるところでしょう。よく「熟年離婚」という言葉を耳にします。熟年離婚とは退職や年金受給などの人生の節目に離婚することですが、この人生の節目に「子どもの巣立ち」も含まれます。子どもがいるかどうかによって「決めごと」と「離婚の状況」が変わってくるのです。

 

簡単にまとめるだけで、子どもの有る無しによって離婚が次のように変わってきます。

 


親権を決めなければいけない


 

 

離婚後は単独親権ですから,子どもがいる場合は親権をどちらが持つかを決めなければ離婚することができません。離婚届に子どもの親権を記載する欄があり、記載がないと窓口で指摘されてしまいます。子どもがいなければ、そもそも親権について決める必要がありません。この点は子どものいる夫婦といない夫婦の大きな違いです。

 


養育費について話し合わなければいけない


 

 

子どもがいる場合、子どもの年齢によっては養育費の話し合いが必要になります。例えば子どもが50歳で親が70歳同士の離婚であれば、もう子どもは養育されるような年齢ではありません。子どもも家庭を築いていることが多いですから、養育費の話し合いは不要になります。しかし子どもが幼いと、これから子どもの分の生活費や教育費がたくさん発生します。

子どもを育てるために必要な費用をどうするか、そして額はどうするかを話し合っておくことになります。子どものいない夫婦は子どもを養育する必要がありませんから、この養育費の話し合いは不要となります。

 


子どもの今後について考えなければいけない


 

 

子どものいる夫婦が離婚する場合、単純に親権や養育費だけ決めればいいというわけではありません。

離婚しても親は親です。離婚すれば元配偶者との縁は切れますが、子どもとの縁は切れません。子どもの将来や生活に関しては、離婚後も責任があります。

子どもの生活は養育費だけで金銭的な負担をまかないきるのは難しいです。突発的な病気になり、多額の費用が必要になる可能性もあります。子どもの進学先が私立なのか公立なのかによっても教育費が変わってきます。一日一日を子どもが生活するためにも金銭的な負担が必要になります。「子どもの将来」や「子どもに関する高額の出費」についてはよく話し合っておくことが重要です。

また、離婚後の子どもの預け先や元配偶者との面会をどうするか等も話し合っておく必要があります。子どもがいないとこういった話し合いは不要ですから、子どもがいることで

 

「離婚で決めなければいけないこと」

「離婚に要する時間」

「離婚の話し合い」

 

が増えるという特徴があります。

 

 

子どもがいることで離婚を回避できることも


 

 


離婚をやめられる可能性


 

 

子どもに「離婚しないで」と言われることで,「子供のためには両親が一緒にいたほうがいい」「子供のために我慢しよう,やり直せるかもう一度頑張ってみよう」と思いとどまることはよくあります。親は子どもの素直なお願いには弱いものです。子どもの言葉をきくことにより、楽しかった家庭生活の思い出が蘇ります。かっとなって感情的に離婚を考えても,子どもの一言で離婚を取りやめる可能性が出てくるわけです。

 


離婚を冷静に考えることができるというメリット


 

 

子どもがいると「離婚が面倒だな」と感じられてしまう人もいるでしょう。面倒だと思っている間に感情がクールダウンし、離婚が取りやめになることがあります。

 

 

最後に


 

「子はかすがい」という言葉を最も実感できるのは、感情が昂って離婚話に発展してしまった時です。子どもがいると離婚に際してたくさんのことを決めなければいけないため、クールダウンの期間を設けることができるのと、純粋に子どもの言葉で離婚を踏みとどまることができる可能性があります。やはり「子はかすがい」です。

子どもがあるなしに関わらず、離婚について冷却期間を設けることは効果的です。離婚について気になることがあれば弁護士に相談し、その間にも「本当に離婚して後悔しないか」をよく考えて手続きを進めましょう。